ネットショップの受注から発送までの流れ:前払いの通知義務、「遅滞なく」の目安、メール広告の同意まで特定商取引法で確認する
公式情報を見た日:2026-09-26 / 掲載:2026-09-26

この記事の答え

消費者庁の特定商取引法ガイド(通信販売のページ、2026年9月26日確認)の記載で整理した場合
- 受注生産や入荷待ちの商品を前払いで売る店発送まで1週間程度を超えそうなら、承諾等の通知を出す準備をする
- 在庫切れで発送できなくなった店承諾しないことを伝え、受け取ったお金をすぐに返す。返金の手順を先に確かめる
- ネットショップ作成サービスを使う店最終確認画面に送料や返品の条件が正しく表示されているかを、自分で確かめる
- 購入者にメールマガジンを送りたい店あらかじめ承諾を得て、その記録を最後の送信日から3年間保存する
ネットショップを開いて最初の注文が入ると、そこから発送までにやることが一気に来ます。この記事では、注文から発送までの作業を順番に並べます。そのうち法律で決まっている部分を、消費者庁の「特定商取引法ガイド」の記載にもとづいて確認します。
法律の部分は、2026年9月26日に消費者庁の特定商取引法ガイド(通信販売のページ)で確認しました。作業の順番は、一般的な流れとして並べたものです。使うネットショップ作成サービスによって、自動で行われる部分と自分でやる部分が変わります。
1. 注文から発送までの全体の流れ
- 注文を受ける注文を受けたことをお客さんに伝えます。自動で送る機能があるかは、使うサービスで確認してください。
- 支払いを確認するクレジットカードなど即時に決済が終わる方法と、銀行振込やコンビニ払いなど入金を待つ方法があります。
- 在庫を確かめ、発送日を決める前払いで代金を受け取ったのに発送まで時間がかかるときは、通知が必要です(2節)。
- 梱包して発送する発送方法の選び方は 送料の決め方と発送方法 を見てください。
- 発送を連絡する追跡のある方法で送った場合は、追跡番号を伝えられます。
- 届いたあとの対応返品・交換・問い合わせへの対応です。
2. 前払いで受け取ったのに、発送まで時間がかかるとき
特定商取引法第13条は「前払式通信販売の承諾等の通知」を定めています。消費者庁のガイドには、次のように書かれています。
消費者が商品の引渡し(権利の移転、役務の提供)を受ける前に、代金(対価)の全部あるいは一部を支払う「前払式」の通信販売の場合、事業者は、代金を受け取り、その後, 商品の引渡しに時間がかかるときには、その申込みの諾否等、以下の事項を記載した書面を渡さなければなりません。
書く必要がある事項は次の6つです。
| 事項 | 内容 |
|---|---|
| 申込みの承諾の有無 | 承諾しないときは、受け取ったお金をすぐに返すことと、その方法 |
| 事業者の氏名(名称)、住所、電話番号 | |
| 受領した金銭の額 | それ以前にも受け取っているときは合計額 |
| 金銭を受け取った年月日 | |
| 申込みを受けた商品とその数量 | |
| 承諾するときは、商品の引渡時期 | 期間または期限を明らかにして示す |
「時間がかかるとき」の目安も、ガイドに書かれています。「遅滞なく」とは、取引の実態からみて1週間程度であるという説明です。受注生産の商品や、入荷待ちの商品を前払いで売る場合は、この通知を出す前提で準備しておきます。書面に代えてメールなどで送る場合の条件は、消費者庁のガイドで確認してください。
3. 発送できなくなったとき
在庫切れなどで発送できないときは、2節の表のとおり「承諾しない」ことを伝え、受け取ったお金をすぐに返します。また、特定商取引法ガイドには、通信販売で申込みの撤回などがあった場合の記載もあります。事業者が代金返還などの債務の履行を拒否したり、遅延したりすることは禁止されています(法第14条)。返金の手順(カード決済の取消し、振込での返金など)は、使っている決済サービスの管理画面で先に確認しておくと慌てません。
4. 注文の最終確認画面
インターネット通販では、申込みの最終確認画面についても禁止事項があります。消費者が申込み内容を容易に確認し、訂正できるようにしていないことです。これは「顧客の意に反して契約の申込みをさせようとする行為」として禁止されています(法第14条)。表示の内容は消費者庁の「通信販売の申込み段階における表示についてのガイドライン」にまとめられています。
ネットショップ作成サービスを使う場合、最終確認画面はサービス側が用意します。ただし、送料や返品の条件が正しく表示されているかは自分で確認する必要があります。表示すべき項目は 特定商取引法に基づく表記の書き方 にまとめています。
5. 発送後のメールでセールを案内したいとき
購入者にメールマガジンやセールの案内を送る場合は、特定商取引法の規制に注意します。「未承諾者に対する電子メール広告の提供の禁止」(法第12条の3・第12条の4)です。ガイドには次のように書かれています。
- 消費者があらかじめ承諾しない限り、事業者が電子メール広告を送信することは原則禁止(オプトイン規制)
- 承諾や請求を受けた場合は、最後に電子メール広告を送信した日から3年間、その承諾や請求があった記録を保存する必要がある
- 消費者からの請求や承諾を得て送信する電子メールの一部に広告を記載する場合などは、規制の対象外
扱いは、注文完了のメールに広告を載せるのか、別にメールマガジンを送るのかで変わります。そのため、送る前に消費者庁のガイドラインで確認してください。
6. 開業前に決めておくことのチェックリスト
| 項目 | 決めること |
|---|---|
| 発送までの日数 | 商品ページに書く発送目安。前払いで1週間程度を超えそうなら通知の準備(2節) |
| 発送方法 | 商品ごとの発送方法と送料 |
| 在庫切れのとき | 返金の方法と連絡の文面 |
| 返品・交換 | 返品特約の内容(返品・交換・キャンセルへの対応) |
| メール | 注文確認・発送連絡の文面、メールマガジンの同意の取り方 |
7. この記事の範囲
- 法律の部分は、2026年9月26日に消費者庁「特定商取引法ガイド」の通信販売のページで確認した記載です。条文そのものではなく、消費者庁による説明を引用しています。
- 作業の流れは一般的な順番として並べたもので、ネットショップ作成サービスごとの機能の違いは扱っていません。
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参照した公式ページと確認日(2026-09-26)
- 消費者庁 特定商取引法ガイド 通信販売 https://www.no-trouble.caa.go.jp/what/mailorder/
- 消費者庁 特定商取引法ガイド 通信販売のガイドライン一覧 https://www.no-trouble.caa.go.jp/what/mailorder/guidelines.html


